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ニジノネのオープニング企画「新山 清写真展vol.1 / パーレット時代」を終えて。

個人としてカメラを所有する事自体が珍しい1930年代にあって既に卓越した技術と視点を有し国際フォトサロンでも認められながら終生それを職業としなかった写真家 新山 清 。氏の作品は色褪せること無くスミソニアンのコレクションに選ばれるなど近年世界でもあらためて注目されている。今回は氏のパーレットカメラを使用した1930年代から40年代の初期作品をゼラチンシルバー プリントで展示。コンパクトなギャラリーでこそ、その「世界観」を身近に感じ取っていただけたかと思う。タイトルにvol.1とあるように今後、使用されたカメラと時代を変えてvol.2、vol.3も予定している。展示期間2019年9月20日より11月18日までで終了。

アナログレコード有り〼

ニジノネではアナログレコードをお聴きいただける。アナログ盤の録音時にはデジタルでは音と判断されず収録されないソレ(人間には聞こえない?)も拾い上げられていて(というか入ってしまうのだと思う)それこそが温かみの要因だと聞いたことがある。現場の空気感も聴く側の思い込みではなく実際に再現されていたのだなぁ…そんなアナログ盤を一階ではその時の店主の気分で、二階の図書室ではブルートゥースを使ったヘッドフォンで自由にお聴き頂いている。こちらはシステム上デジタル化されるが収蔵している写真集でも開きしばらくはご自分だけの世界へ。また一階では最低限ではあるがDJ機材も揃えてあるのでリクエストもどうぞ。収蔵が600枚ほどとまだ少なく(徐々に増やしている)要望にお答えできないことの方が多けれどご興味あればお声がけ下さい。いつかはDJイベントもと目論んでいる。

古本有り〼

ニジノネの二階は人数制限のあるちいさな「図書室」。蔵書は東京神田のオルタナティブスペース「手と花 tetoka」ディレクターなどがセレクトしたアート、デザイン、写真、建築などの古本が中心でカフェメニューをワンオーダー頂ければ自由にご覧いただける。開店と同時にいちばん良い席を取り読書の合間には気分転換に海岸を散歩、戻ってまた本を手に取り閉店まで居続ける…そんなお客さんが早く現れないかと心待ちにしている。希少本も多く随時販売しています。

ニジノネ始まる。

基本的にモノ(だけ)を売ることはせず時と空間(もっと当てはまる言葉があるような)を提供する仕事をしようと始めたニジノネ。
多いより少なく、広いより狭く、長いより短く、分かりやすいより複雑に…姿勢を言葉にしていくと「商売」としては疑問符しか無いがそれでも、興味を持ち来て頂いた皆さんに大いに励まされ、1日に二度来て頂いたお客さん曰く「久しぶりに自分に向き合えた」とは最高の褒め言葉だった。そんな皆さんのご来場を店主自身の時間も大切にしながらゆるりとお待ちします。その時一杯ひっかけていても何卒ご容赦を。

そっと寄り添うモノ

ニジノネで「飲食」はあくまでもサブ的存在。企画展示や図書室の収蔵品を視聴していただく「時」をより良いものにするのが目的だから提供できる品目もシンプル。勿論、各役所の許可は取っているが(厨房設備も中華料理店だって出来る 笑)いわゆるランチがあったりする飲食中心の「カフェ」ではないのでご理解いください。その分、少ないメニューは試行錯誤し化学調味料は使わず自分たちが口にする安心できる材料で作る。それは「こだわり」とも言い難く「真っ当」でありたいということかも。

アナログレコード有り〼

ニジノネの二階はアート系の古本とアナログレコードが有る「ちいさな図書室」に設えた。レコードは手持ちに加え各方面からご提供いただいたモノがノンジャンル(クラシックが極端に薄い)で600枚ほど。オープンに先駆け1000枚は欲しかったが徐々に増やしていこうと思う。ワンオーダーでそれを自由にお聞きいただける。ブルーツゥース対応のプレーヤーとヘッドフォンだから店内は自由に歩ける仕組み。アナログ本来の音はお聞きいただけないが一階は同コレクションをアナログシステムで流すので利便性重視の折衷案。笑 建物の構造上二階は定員3名でそこはほとんどプライベートスペースとなるはず。コーヒーでも飲みながら(アルコール類も有ります)のんびりと過ごしていただきたい想い。オープンまであともう少し。です。

内装はパズル。

店内のリノベ作業はいよいよ終盤へ。業者に任せるのは電気工事の修正と薪ストーブの設置みとなった。結局一二階とも天井は主たる梁を残して塗装。古屋改装時特有の「埃っぽさ」はその筋に長けている友人(宮大工)のアドバイスで解消、的確なアドバイスに感謝す。企画で変わっていく展示作品以外の常設ソフト(うちの場合はカフェ、古本、レコード、古道具)の受け皿となり全体の雰囲気を左右する最重要ポイントである什器の設置と製作は自ら行う。公にする「場」を作るのはニジノネで4箇所目となるがこの作業が大好きでこれまで営業中も思い立ったらレイアウトを変えていた。そういえば「来るたびに違った店になっている」とメディアで紹介されることが多かった。物件が決まってからもう一年…内装レイアウトのシミレーションはとことん行ってきたがこの作業は現場が命だと思っている。よく「どこにも無い」「見たことが無い」新しいモノを作りたいと言う輩が居るがソレは「無理」だと知っている。だからそう気負わずに自身が持っているソフト(イメージと経験値)とハード(お金を含めた物質)の新しく好ましい組み合わせのパズルをするのみである。ソレがピタリと決まればオープンは近い。

海の日に因み東唐津とジャックマイヨールについて。

唐津の海はリックベッソンの映画「グランブルー」のモデルであるジャックマイヨールと深いかかわりのあるところ。1920年代後半に上海で生まれ育った彼はここ東唐津に毎夏家族で避暑に訪れていた。滞在していたホテルから歩いていける「東の浜」で地元の漁師から素潜りを教わり、呼子方面の美しい岩場「七ツ釜」でイルカと出会ったことが彼の人生を決めたというのは有名なお話。「グランブルー」で描かれる子供の頃のいろいろなエピソードの舞台は実は「唐津」であった。映画ではイタリアの設定になっていたが唐津のまま描いて欲しかった。そうなればジャンレノが演じたエンゾは誰が演ったのかと想いをはせる。映画の公開で世界中に知られる様になったダイバーの神様はその後も度々唐津に足を運んでいる。その時の逗留先はニジノネから徒歩数分の老舗旅館「洋々閣」で東唐津の小さな町中をぶらぶら散歩し、気がつくとバーの隣に座っていたとう話も聞く。そんな彼がニジノネのカウンターにポツリととまり何を注文して音楽は何をリクエストするんだろうかと、もう叶わない想像をする。

出稼ぐ

7月10日水曜日は福岡市地行での「おてらマーケット」に出店。よってリノベ室内塗装は小休止。だいぶ顔なじみになったこのイベントもスペースをお借りするお寺(ご本尊とか)と女子率90パーセント以上のマルシェとのシュールな溶け込み方が癖になる。平日にも関わらずオープン前から行列ができる人気ぶりはやはり仏様のご利益か。売上も大事だが繋がりこそ大切と感じた好日。

職人泣かせ。極まる。

昭和レトロな建物の皮と肉と内臓を今の素材で継ぎ接ぎしヨーロッパの古い建て具を無理やり移植する作業は現場の職人にとってもはや「笑」でしかない様だ。

面白いのは建て具を昭和サイズに縮小はできそうなものの、内開き外開き(日本と海外の違い)問題はたった一つの小さな部品によって困難を極めるという事。

ここまで来るともう格好が良いとか悪いではなく出来るかどうかで、ブラックジャックがいてくれたらとも思う。

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